『セラピストとセカンドキャリア』

このブログでは、最新のセラピスト情報や今後に役立つ豆知識をお伝えいたします。
2020年以降、世界のワークスタイルは様変わりし、日本国内においても女性のセカンドキャリアへの意識に高い変化も生まれています。今回は、セカンドキャリアにおける様々な現状、背景、傾向からセラピストの可能性を考えてみたいと思います。
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1、セカンドキャリアとは
2、現状と背景
3、セカンドキャリアでセラピストとして働く
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1,セカンドキャリアとは
人事労務用語で「第二の人生における職業」として広く定義されています。近年では日本政府より働き方改革や高年齢者雇用推進法の改正、女性活躍推進法の制定など、セカンドキャリアを通じて誰もが働き続けられる社会が推進されています。[1][2]
2,現状と背景
一般的には結婚・出産・子育て後の復帰、退職後のキャリア、プロスポーツ選手の引退後などがイメージとして多いかもしれませんが、令和になった今では多様性やフレキシブルな働き方が重視され、再就職や起業(独立)だけでなく兼業や副業からセカンドキャリアの可能性を拡げるニーズも高まっています。大手人材総合サービスが2021年3月に全国の社会人800名を対象に実施された「副業/複業の潜在ニーズに関する意識調査」では、副業をしたい理由については、「本業以外の収入を得たい」が圧倒的に多く、次いで「自分のキャリアを広げたい」「人脈を広げたい」「スキルを活かしたい」といった、自身のキャリア開発への意識の高さがあります。背景には、企業の昇進制度の問題、不安定な雇用体制などの現実面や平均所得の低下、世帯収入の伸び悩みなど経済面での理由が挙げられます。[2][3]
2,セカンドキャリアでセラピストとして働く
セカンドキャリアとセラピストについて考えてみました。年々、セラピストの仕事に興味を持つ方が増えています。そのきっかけは様々で 、「健康増進への興味から、本格的に解剖学やマッサージセラピーを学んでみたくなった」「自分が定期的にマッサージを受けていて、その良さを実感しているため、人にもやってあげくなった」「人にダイレクトに喜ばれることを仕事にしたい」などがあります。ファーストキャリアに一区切りがついたところで、セカンドキャリアとして新しい分野にチャレンジすることは人生100年時代において当たり前になってくるのではないかと思います。
~セラピストとしてのワークスタイル 5つの具体例~
●働きながら週末だけの副業スタイル(シェアサロン型)
✓内容)安定した本業を持ち、好きなセラピストを週末だけ行う働き方
✓サロン例)不眠に悩む子育て中の方を対象に土日のみ運営し、施術を行う限定サロン
✓ポイント)ターゲットを絞り、ここだけしかない施術内容をお客様に提供
✓メリット)限定的な対象が選べるため、適切な施術メニューを構築することができる
●ライフスタイルを大切にするスタイル(自宅サロン型)
✓内容)ご自宅の一室をサロンとして利用、ご自身やご家族とのライフスタイルに合わせて運営する働き方
✓サロン例)テクニックを習得し自宅で開業、お住まいの地域のお客様を中心にサロンを運営
✓ポイント)都心にはない、地域ならではのコミュニケーションから信頼と価値を生み出す
✓メリット)オンオフをご自身で決めることで、希望のライフスタイルを実現できる
●企業オフィスへの訪問スタイル(出張セラピスト型)
内容)企業の福利厚生で会議室や企業イベントで行う出張専門サロン
サロン例)近年、IT市場の成長率が近年高く、知人の紹介を通じてオフィスへの定期訪問が実現
ポイント)ウェブ開発やソフトウェア制作のエンジニアは、経営側から福利厚生を手厚くされる傾向がある
メリット)安定的な定期訪問(契約)が可能になる、仕事柄の脳疲労や運動不足から施術を好まれる方が多い
●独立し開業するスタイル(店舗経営型)
内容)ご自身のビジョンに合った店舗を経営、ひとりから始め数年後には多店舗経営する方も存在する
サロン例)オイルトリートメントや自然療法の専門サロンを都内で開業し、現在も経営を継続
ポイント)資本金や持続可能な経営をしっかり学び、セラピスト教育を構築することが大切
メリット)ご自身のイメージでオリジナルの店舗経営が実現できる
●トレーナー提携スタイル(提携サロン型)
✓内容)パーソナルトレーナー(ヨガ、ダイエット、スイミング等)と提携し、レッスン前後のケアや予防の専門サロン
✓サロン例)無店舗で運営、事前予約制で案件ごとのスクールやサロン、ジムに出張するスタイル
✓ポイント)近年、個別レッスンのニーズが急増。顧客のメニューオプションとして提案
✓メリット)各トレーナーと提携することで多分野の顧客へ施術を提供できる可能性が拡がる
当スクールにおいてもオイルマッサージセラピストとして延べ500名を越す(令和3年8月現在)方が受講しており、上記のように各々の新しいキャリアを拡げています。[4]
異業種や未経験からのセカンドキャリアとしてセラピストにチャレンジする方の職業は多様です(ITエンジニア、Webデザイナー、マーケター、メーカー、金融、不動産、サービス、総合職、一般事務、主婦、美容師、看護師、など)。
セラピストは、人に喜ばれると同時に、自分自身も癒され、心がハッピーになれる仕事です。そして、一生モノのスキル(手に職)を身に着けることで、年齢や性別に関わらず、時間・環境・働き方を選択できます。状況に応じたフレキシブルな働き方ができることも、セラピストの仕事がセカンドキャリアの選択肢の一つとして選ばれるポイントになっているのではないかと思います。
10年目を迎えたTRTAでは、既存のスクールとともに「人生を豊かに、人をケアすることで自分の心もハッピーになれる働き方」を支援し、ひとりでも多くの方にキャリアの可能性を拡げるサポートができればと考えています。
【参考文献】
[1] 厚生労働省 「副業・兼業の促進に関するガイドライン」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000192188.html
[2] 日本最大のHRネットワーク 日本の人事部 「セカンドキャリア」
https://jinjibu.jp/
[3] パーソルプロセス&テクノロジー 「プロテア」調べ
https://www.persol-pt.co.jp/protea/
[4] 東京リメディアルセラピーアカデミー 「2010~2020年受講生」調べ
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